コピーライターの左ポケット

左のポケットからは
思いがけないものがでてきます
役に立たないけれど捨てられない
自分にだけたいせつなものです

「コピーライターの左ポケット」は
RADIO BERRY-76.4☆FM栃木の
日曜日22時からの番組「柴草玲のイヌラジ」の
小さなコーナーでした
コピーライターがストーリーを書き
柴草玲さんが音楽をつけながら朗読をしてくださり
5年の長きにわたって続けることができました
番組の最終回は2015年3月29日でした
お聴きくださった皆さま、このサイトを訪問してくださった皆さま
ありがとうございました

なお、原稿と音声のみをご覧になりたいかたは
裏ポケットへどうぞ ↓
http://02pk.seesaa.net/



2015年03月04日

ジム通い

このままだと運動不足で死んでしまうかもしれないと思い、
4、5年ぶりにジム通いをはじめました。
久しぶりに内側からジムを眺めてみて気付いたのは、
設備にたいした変化はないものの、
そこで運動する人たちの格好がオシャレになっているということ。
5年前は高校のとき使っていた部活ジャージで大丈夫でした。
動きやすければ何でもいいや、
という割り切りが誰のなかにもあって、
部屋着のまま飛び出してきたような人たちが走ったり、
自転車に乗ったりしていて、
それがジムのなかに気軽な雰囲気を
醸し出していたような気がします。
(ぼくが通っていたジムが田端にあったせいもあると思うのですが)

ところが、最近のジムで見かける人たちからは、
シュッとした印象を受けます。
だいたいの人は膝上、もしくはちょい膝下のショートパンツに
Tシャツを合わせているのですが、そのどちらも、
いやにテカテカしていてヒラヒラしているのです。
そのシュッは、そのテカテカとヒラヒラから来ているように思えます。
そしてそのテカテカとヒラヒラは、
各スポーツメーカーが威信をかけて開発し合っている
「なんとかかんとかクールマックス」という
速乾性が自慢の機能性素材から来ているようです。

みんながそういう最新型スポーツウェアを着ている中に、
ふつうの綿のTシャツで行くと、
普段運動していないことがばればれなうえ、
自分のテカテカしてなさが異様に気になります。
おれには輝きが足りないと思えてきます。
そこで先日、新宿のアディダスショップに行って、
僕も買ってきました。
で、着てみて思ったのは。
ぼくにはまったく似合わない。
せっかくのヒラヒラとテカテカを自分のものにできていない。
着替えて家の鏡の前に立った僕は、輝きを全部、
ショートパンツとTシャツに吸い取られたみたいに
ひからびて見えました。
ヒラヒラでテカテカが隠しきれない腕や顔の、
なんとカサカサなことか。
最新型のスポーツウェアと比べて、
なんと自分の旧式なことか。
ぼくは、人生の可能性と一緒に、
肌の水分とかまで失っていたんですね。
そして、脛の生白さ。気持ち悪い。
そう言えば、初めてLED電球の光を見たときの感じと似ています。
すね毛も弱々しく覇気が感じられない。
べたっと脛にはりついていて、
今から運動をしようとしている人のすね毛とは思えません。
靴下跡にもなぜか無性に腹が立つ。脛に腹を立てるなんて。
脛VS腹の構造は予想していませんでした。
40間近の運動不足が最新のスポーツウェアで身を包むと、
こういうことになるんですね。恥ずかしくて仕方ないです。
でも、恥ずかしがっても始まらないので、
ここ最近、週一でジムに通っています。
なるべく鏡を見ないようにしながら、
女性スタッフの方の視線を避けながら、
自転車にのったり、走ったりしています。
このスポーツウェアが似合うようになるのは、
いったい何キロ先のことなのでしょう。
一生似合わないままのような気もするし、
似合う前にジム通いをやめてしまいそうな気もします。(う)
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2015年02月22日

細川美和子 2015年2月22日放送

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かんちがい

        細川美和子

ほら、やっぱり、はやすぎた

もういいんじゃないって
あのこがゆうから

でも、まちがってた
ちょっとあやしいなとは
おもってたの

ああ、もっとつよく
はんたいしとけば
よかったかなあ

今日はあたたかくて
鳥も楽しそうに鳴いてて
日差しものどかで
気がゆるんでたなあ

わたしたちが
失敗に気づいたのは

人間たちが立ち止まっては
珍しそうな顔をして
写真をとっていくから

あらら、もう咲いちゃってるよ
っていいながら


しまったなあ
今年の春は
見られないで
おわっちゃうのか

まあ、いいじゃない
わたしたちは
その気になれば
1000年以上生きられるんだから

春の1回ぐらい
どうってことないわ

そうゆって
あのこははらりと1枚、
花びらを落とした


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2015年02月15日

小松洋支 2015年2月15日放送

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手紙

         小松洋支

ちゃんと顔を見て話そうかなとも思ったのですが、
そうするとついつい冗談めかしてしまうので、
こうして手紙を書いています。

思い出すことはたくさんあるのに、
楽しいことより、悲しいこと、悔やまれることの方が先に立つのは
なぜなんでしょうね。

わたしが5歳の頃です。
コアラみたいに腕に抱きつく人形がとても流行しました。
浮き袋と同じで、息を吹いてふくらませるビニール製の人形です。

わたし、それが欲しかった。
友だちがみんな持っていたから。
でも、買ってもらえなかった。
なぜだか理由は分かりません。
脱サラしたお父さんの仕事が軌道に乗っていなくて、
僅かなお金も倹約しなければならなかったのでしょうか。
いまとなっては分かりません。

代わりにお母さんはぬいぐるみを作ってくれました。
みんなが持っている人形とそっくりの、
腕に抱きつくぬいぐるみ。
針金で型をつくって、綿(わた)をまとわせ、
洋裁で残った布地を縫い合わせ、眉と口を刺繍して、
目はガラスの丸いボタン。

お隣のおばさんが回覧板を届けに来て
驚きの声をあげたのを覚えています。
「まあ、なんて上手にできてるのかしら!」

でも、わたし、そのぬいぐるみが気に入らなかった。
だから、それを腕につけて外に遊びに行かなかった。
みんなと同じビニールの人形じゃないのが、恥ずかしかったんです。

何時間もかけて、わたしのために作ったぬいぐるみ。
なのにお母さんは、決してわたしを咎めたりしませんでした。

おもちゃ箱に置き去りにされたぬいぐるみを
立ったままちょっとさびしそうな顔で眺めているお母さんの姿を、
わたし、廊下から覗いたことがある。

そのぬいぐるみがどんなだったか、いまでもはっきり思い出せます。
丸みをおびた曲線があたたかい、
誰かと本当に腕を組んでいるように肌になつかしく触れてくる、
大人になったいまのわたしからすれば、
ビニールを張り合わせた人形なんかより、
ずっとずっと上等な、
世の中にひとつしかないぬいぐるみでした。

ごめんなさい。

安っぽいものと価値あるものの見分けがつかないこどもだったこと、
ごめんなさい。
けれども、そんなことの見分けがつかないのも、
こどもがこどもという時間を生きている証拠。
お母さんはそんなふうに受け止めてくれていたんだろうな。
そう思います。

ありがとう。


この夏、わたしも、お母さんになります。


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2015年02月08日

渋谷三紀 2015年2月9日放送

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「もうひとつの顔」

   渋谷三紀

斜め45度の顔。
自撮りを始めて知った、自分の、もうひとつの顔。
あ、自撮りというのは、
自分で自分の写真を撮る行為のこと。

スマホのカメラの性能と
女の子たちのテクニックの進歩はめざましい。
自撮り写真と本物を比べて、
「詐欺!」なんて騒ぐ輩もいるけど。
だまされるほうが悪いのだ、とばかりに、
日々、女の子たちは自撮りに励んでいる。

中でも、斜め45度から写すのは、
自撮りにおける基本中の基本。
上目づかいで顎をひけば、
整形かってくらいに目は大きく、
しかも小顔に撮れてしまう。

子供の頃から、
外見に強烈なコンプレックスを抱えていた自分も、
自撮りの快感にとりつかれたひとり。

ほかに趣味もなかったから、
給料と週末のほとんどを自撮りにつぎこんだ。
楽天から届く段ボールには、
大量のマスカラ、アイライナー、つけまつげ…
1mm変えれば、顔は変わる。
気づけば、メイク落としのコットンが、
床に山をつくっていた。

やがて、自分で見るだけでは飽き足りなくなり、
「KAORU」のアカウントで、ネット上に公開した。
トレードマークは、ボブのウィッグと左まぶたに描いたほくろ。

見られてキレイになる。というのは本当で。
自撮りの腕を上げるにつれ、フォロワーがふえた。
見てくれるのがうれしくて、また腕を上げ、
さらにフォロワーをふやした。

「KAORU」のフォロワーが8000人をこえた頃にはもう、
斜め45度の顔は、
自分でさえ自分の顔だと思えなくなっていた。

自撮りのことも、「KAORU」のことも、
自分だけの秘密だったけど。
もうひとつの顔で、多くのひとに愛されている自信は、
現実にもいい影響をくれた。
「最近明るくなったね」と声をかけられたり、
芳しくなかった営業成績も、少しずつ上向きはじめた。

その理由には、誰も気づいていない。
一生、気づくことはないだろう。
そう思うと、変な優越感さえ湧き上がってくるのだった。

パシャッ。
今日もカメラに向かいポーズをとる。
やっぱり、俺はキレイだ。
ふと、髭剃り跡の青さが気になった俺は、
顎にファンデーションをぬりたくり、
再びシャッターを切りはじめた。


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2015年01月25日

上田浩和 2015年1月25日放送

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チョコチップメロンパン

             上田浩和

岩野がキレたという話を聞いた。
チョコチップメロンパンという、
小指の爪くらいの小さなチョコが
表面に点々とまぶされたメロンパンがある。
メロンパンにさらにチョコかよと思ってしまうが、
甘党の岩野はそのパンの熱烈なファンだった。
毎朝、出勤途中のコンビニで買ってきて、
午前中の慌ただしい時間を、
もうすぐあのパンが食べられるという思いで乗り切っていた。

岩野の昼食は今日ももちろん、
チョコチップメロンパンとコーヒーの組み合わせだった。
でも、鼻歌まじりに机の引き出しを開けた岩野が、
そこに見たチョコチップメロンパンは、いつもと様子が違った。
手に取ってみると、違和感の正体が分かった。
黒い粒々がないのだ。どういうことだ? と思い、
周りを見ると、隣の石原と向いに座る有働が笑っていた。
岩野の同期である二人は、岩野が席を外した隙に、
チョコチップメロンパンのチョコチップだけを
きれいに全部食べてしまったのだった。
瞬時に何をされたのか悟った岩野は、そこでキレた。
「これじゃ、ただのメロンパンじゃねーか!」
そう叫ぶと、岩野は立ち上がり、
手元にあった自分のカバンを思い切りデスクに叩き付けると、
石原と有働に謝る間を与えないうちにフロアを飛び出した。
出入り口そばのゴミ箱が派手に鳴った。
岩野が、パンを投げ捨てた音だった。
私の目の前で、石原と有働が揃って私に頭をさげている。
ただのいたずらのつもりだったんですが、と石原。
まさかあそこまで怒るとは、と有働。
とっくに昼休みの時間は終わったのに、
岩野はまだ帰ってきていない。
キレたとき、ただのメロンパンじゃねーか!と叫んだとき、
岩野はちゃんとすらすらと言えただろうか。
二人から、ことの顛末を聞かされたあと、
私はまずそのことが気になった。
滑舌が悪く聞き取れないことが多い岩野は、
たまにそのことでこの同期ふたりにからかわれていた。
そんな岩野が、キレたときまで、
滑舌が悪かったとしたらなんだかやりきれないと思った。
明日から、岩野はきっと会社でチョコチップメロンパンを
食べにくくなるだろう。
そのこともなんだかかわいそうだと思った。


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2015年01月18日

小松洋支 2015年1月18日放送

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山羊さん郵便
               小松洋支

白山羊さんは黒山羊さんに手紙を書いた。

「この前、遊びに来たとき
あなたは私がだいじにしていた手すきの和紙を
こっそり持って帰ったでしょう。
あれは細川紙という紙で、最近世界遺産に登録されたのです。
どうかすぐに返してください」

書いた手紙を読み返しているうちに、
白山羊さんは思わずそれを食べてしまった。

「あ」、と思ったが、もう遅かった。
左手に「どうかすぐに返してください」と書かれた
便箋の切れ端が残っているだけだった。

白山羊さんは考えた。
何を返してもらうのだったっけ?
思い出せないので、黒山羊さんに手紙を書いた。

「どうか返してください。
だいじなものなんですから。
この前うちから持って行ったでしょ、
ほらあれですよ、あれ」

今度は食べないように目をつぶって急いで封筒に入れ、
コンビニの前のポストに入れた。

黒山羊さんは手紙を受け取った。
読もうとしたが、気づくと食べてしまっていた。

「あ」、と思ったが、もう遅かった。
左手に「ほらあれですよ、あれ」と書かれた
便箋の切れ端が残っているだけだった。

黒山羊さんは考えた。
白山羊さんが言う「あれ」って何だろう?
思いつかないので、白山羊さんに手紙を書こうとした。

だが、待てよ。
手紙は食べてしまうに違いない。
で、eメールにした。

「TO 白山羊様
ちょっとおたずねします。
あれ、というのはどれのことですか?」

が、それは文字化けしていて
メソポタミアの粘土板みたいだった。

白山羊さんはすぐに返信した。

「TO 黒山羊様
あいにくメールの具合が悪くて読めませんでした」

が、それは文字化けしていて
エジプトのロゼッタストーンみたいだった。

黒山羊さんは仕方なく手紙を書くことにした。
電話すればすむことなのに、
悲しいかなウシ科の動物は考えがそれに及ばない。
食べてしまわないように息を止めて書いた。

白山羊さんは手紙を受け取った。
封筒を開けると、手すきの和紙に
のたくったような字でこう書いてあった。
「さっきの手紙のご用事なーに?」


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2015年01月11日

福岡郷介 2015年1月11日放送

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健太郎の寝ぐせ

        文:福岡郷介

健太郎は今日も朝8時に目を覚ました。
彼の生活はおおむね規則正しい。
少なくともここ2年の間は、この時刻に起きている。
ただ、寝相はかなり悪い。
一晩中寝返りを打っているし、ベッドから転げ落ちることさえある。
そのせいで寝ぐせが大変なことになる。
今朝も頭頂部の髪の毛が、右に左に飛びはねている。

健太郎は特段キレイ好きというわけではないが、
毎朝必ずシャワーを浴びている。
寝ぐせを押さえつけるためだ。
シャンプーにこだわりは無いらしく、値段の安さだけで選んでいる。
いま彼が泡立てているのは、薬局で安売りしていた女性用シャンプーだ。
本当は髪質に合うものを使うべきだが、
シャンプーが色んな髪質に合わせてつくられていることさえ知らないのだろう。

いつものように、健太郎は頭からつま先までを上から順番に洗っていった。
彼の右ふとももの内側には正三角形を成す3つのほくろがある。
それは少なくともここ2年の間に一夜を共にした女性たちの
ほとんど全員から指摘された、きれいな正三角形だ。

健太郎は青のストライプが入ったボクサーパンツを履いて、
灰色のスーツに着替えはじめた。
ネクタイは薄い緑色を選んだ。
そして念入りに髪をセットして、
自宅から徒歩圏内にあるオフィスに向かった。
今日も健太郎は朝食をとらなかった。

会社のデスクに座ったのは9時20分。
パソコンの電源をつけて、それが起動するまでのわずかの間。
健太郎のはす向かいの席に座った私に、彼が挨拶をした。

「おはようございます、篠崎さん。」
「おはよう江口君。ステキな髪型ね。」
「いや、実は寝ぐせがすごくて大変なんです。」

知ってるよ、健太郎。そんなこと知ってる。
私ずっと見守ってあげてるんだもの。
健太郎。愛してる。愛してる。愛してる。愛してる。


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2015年01月04日

あけましておめでとうございます。

紅白歌合戦、白組の優勝でしたね。
今年は紅かなと思ってたんですけどね。
中森明菜も健在だったし、松田聖子の娘もがんばっていたし、
その姿に感極まって泣いていた松田聖子には感動したし。
それなのに集計結果は紅を大きく引き離しての白でした。
意外だったなあ。あそこまで差が開いたのはなぜだろう。
司会が嵐だからファンの票が大きく流れていくのでしょうか。
ま、どっちでもいいか。

ぼくはね、熊本に帰ってきていますよ。
紅白も自宅のコタツのいつもの席から見ました。
その紅白が終わって9時間後の元旦の朝、
家のチャイムが鳴らされました。
元旦早々なんだなんだと玄関まで飛んでいくと、
小包をもったおじさんが立っていました。
元旦から宅急便が届いたことに驚きつつ、
元旦から働いているおじさんに敬意を払いながら伝票を確認すると、
送り主の欄には「中山佐知子」とあります。
さっそく開けてみたら、中身は佃煮。
穴子と貝柱とふきと昆布の4種類が、
それぞれパックに入れられていました。
新年早々、中山さんがサプライズを仕込んでくれていたようです。
ありがとうありがとう。ありがとう中山さん。
さっそくおせちと一緒にコタツの上に並べて、
みんなでつつき合うと、濃い目の味付けがどれもおいしい。
妹はごはんが食べたくなったと言い、
茶碗にごはんをよそって食べはじめたのですが、
そうなるともはやおせちと言うか「おせち定食」のように見えて、
ぼくは思わず笑ってしまい、それが今年の初笑いになりました。

妹は元気にしておりました。
お金を貯めているようです。
お兄ちゃんも、服とか買わんで貯金せんといかんよ。
服てたい、金もかかるし収納に場所もとるでしょうが。
いま持っとるのでよかとよ。じゅうぶんじゅうぶん。
と元旦の夕方熱く語っていた妹に、
「じゃあ今年はセール行くのやめとくや?」と聞きました。
ぼくと妹は毎年、二人揃って正月のセールに行くのです。
すると妹は「行く」と即答。そして、二日のセール初日。
妹は、セーターを色違いで2枚、
それとウールのスカートを買っていました。
どれも値下がっているとはいえ安くはありません。
収納に場所もとります。
言ってることとやってることがばらばらな妹です。
そのくせ、厚手のジャケットを買ったぼくには、
「なんでそがん場所とる服ば買うと? 高かし」
と言ってくるあたりたいしたものだと思うのです。

みなさま、今年もよろしくおねがいします。(う)
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2015年01月01日

明けましておめでとうございます。

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明けましておめでとうございます。
私の住む世田谷の奥地ではいま現在初雪が降り、
風情というよりはクソ寒い元旦になりました。

ポケット社長は同窓会に出席すべく故郷熊本へ帰郷しております。
昨夜、我が家では友人が年越しに来て、
熊本の社長本家から送られてきたクルマ海老をいただきました。
上の写真は我が家のおせちの一部、煮染めや出汁巻きなどの写真です。
下がそのクルマ海老を七輪で焼いているところです。

ebi2.jpg

私は海老ならクルマ、カニならズワイ(越前蟹、松葉蟹と呼ばれるやつですね)が
いちばんうまいと思っているくせに生きた海老やカニは触れません。
食べるのは大好きなんですけどね、ええ。
海老の奴らは生きていると攻撃しますよ。尻尾で刺そうとします。
カニはですね、怒って立ち上がります。
あの長い足でうわ〜〜っと立ち上がるんですよ。
おまえら、ワシを食おうっちゅうんかいみたいな。
あんな怖い連中がなんでこんなにうまいんでしょうね。

kurumap.jpg

しかし、我が家のもうひとりの住人も昨夜のお客も
海老の攻撃をものともしない奴らでした。
生きた海老の皮を剥いて食べ、生きた海老に串を打って
塩焼きにしては食べました。
もちろん私の分も串を打って焼いてもらいました。
殻ごとバリバリ食べられます。
社長の故郷はうまいもんがたくさんあって羨ましいですね。

さて、新年の「コピーライターの左ポケット」は
1月11日からはじまります。
その頃にはポケット社長も熊本から戻ってきて
2月分の原稿を書いていることでしょう。

皆さま、今年もよろしくお願いいたします。

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2014年12月31日

そしてサザンが歌いはじめた。

なんで書き忘れていたんだろう。
先々週だったか、柴草玲さんと中山さんたちとで
ポケット社の忘年会を開いたのに、
なぜそのことを書き忘れていたんだろう。
ポケット社の忘年会だったのに、
ポケット社のブログ上で報告していなかったなんて。
柴草さんの存在感にはあいかわらず少し現実味がなくて、
中山さんの存在感にはあいかわらず他を圧倒するものがあったのに。
小松会長はインフルエンザで欠席されたけど、
細川社員は忙しい合間を縫って来てくれたのに。
元ランダムハウス、つまり、昔中山さんの部下だった
岡田くんもゲストで来てくれたのに。
なんで書き忘れていたんだろう。

場所は、銀座から少し離れたお世辞にもきれいとは言えない、
小汚いと言ってもまだ誉めているように思える
大汚い中華料理屋だった。
なぜそこにしたのかというと、柴草さんの偏ったキャラには、
キャラが偏った店のほうがいいだろうと思ったからだ。
朱色のテーブルは油でべとべとしてる。
呼び出しボタンを何度押しても誰も来ない。
ようやく来てくれた中国人のお姉さんは日本語がカタコト。
隣のグループとの間に距離がなさすぎて気をつかうし、
人口密度が高すぎるため奥の席に座った人は
トイレに立つときルート確保がむつかしい。
そういう困った面がたくさんあるけど、
でも、味はいいという店のキャラを、
柴草さんなら許容してくれたうえで喜んでくれそうな
気がしていたのだけど、当日、
先に着席しておられた柴草さんを見た瞬間、
それは誤解だったかもしれないと思った。
それは、柴草さんが緑色のベレー帽をかぶっていたからだ。
汚い中華料理屋にベレー帽をかぶってくる人はいない。
柴草さんは、素敵なイタリアンかフレンチのお店、あるいは、
トキワ荘に連れて行ってもらえると思っていたのかもしれない。
しまったなあ。
ぼくは席に着くなり、柴草さんの目の前にメニューを突き出し、
好きなのを注文してください!と言った。
この罪悪感を少しでも晴らそうと思ったからだ。
なのに、中山さんが「この店はねえ」と言いながら、
柴草さんの意見を待たずしてつぎつぎと注文していったので、
かえって罪悪感が増幅されることになってしまった。

そんな感じではじまった忘年会ではあったけど、
なんだか妙に楽しかった。
ぼくはみなさんからプレゼントをもらったりした。
(いちおう報告しておきますと、ぼくは11月に結婚しました)
中山さんは、オノヨーコになりきって、ジョンレノンとの思い出を語ったり、
ポールマッカートニーの悪口を言ったりしていた。
岡田くんがランダムハウスをやめてもう10年たつことにはえらく驚いた。
驚いた勢いで、来年2月分のポケット社の原稿を依頼した。
細川社員は出張で行っていたミャンマーの話をしたあと、
打ち合わせがあるとかで忙しく帰っていった。
みんなの話を聞きながら、ぼくはちらちらと柴草さんの様子をうかがっていたけど、
終始ごきげんさんに見えた。
結局最後までベレー帽が店の雰囲気になじむことはなかったけど、
ぼくの心配は杞憂に終わったようだ。
ぼくとしては、この場を、
かねてから小松会長に会いたがっていた柴草さんと
小松さんが初めて出会う場にしたかったんだけど、
それはまた次の機会にしよう。

というようなことを今、紅白を見ながら書いている。
今年の忘年会のことは、なんとしてでも今年のうちにアップしなければならない。
急げ急げ。全然まとまらなかったけどまあいいってことにしよう。
たった今、AKBが歌い終わって、福山雅治が歌いはじめたところだ。
なんて福山雅治はかっこいいんだろう。見入ってしまう。
見入っているうちに、次は中島みゆきだ
白いマイクを持って麦麦歌いはじめた。麦は泣き、麦は先き。麦だ麦だ。
来年もまたみんなで楽しくビールを飲める一年になりますように。
みなさま、よいお年を。あ、次は美輪明宏だ。愛の讃歌を歌うそうだ。
これが終わったらアップしよう。(う)
posted by ポケット社 at 23:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ポケット社通信 | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする