コピーライターの左ポケット

左のポケットからは
思いがけないものがでてきます
役に立たないけれど捨てられない
自分にだけたいせつなものです

「コピーライターの左ポケット」は
RADIO BERRY-76.4☆FM栃木の
日曜日22時からの番組「柴草玲のイヌラジ」の
小さなコーナーでした
コピーライターがストーリーを書き
柴草玲さんが音楽をつけながら朗読をしてくださり
5年の長きにわたって続けることができました
番組の最終回は2015年3月29日でした
お聴きくださった皆さま、このサイトを訪問してくださった皆さま
ありがとうございました

なお、原稿と音声のみをご覧になりたいかたは
裏ポケットへどうぞ ↓
http://02pk.seesaa.net/



2010年02月04日

湯西川温泉の長い長い裁判

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湯西川の山林は古来より民有地であり
国有地はほとんどなかった。
ところが明治6年から9年にかけて行われた地租の改正と
新地籍の編成のときに
村有地が間違って国有地に編入されてしまった。
えらいことだった。
木工品などをつくって生計を立てる人々は
営林署に立木払い下げの代金を支払う羽目になってしまった。

明治32年になって、国有土地森林原野下戻し法という法律ができた。
これは間違って国有になってしまった土地や山林を
もとの持ち主に戻しましょうという法律だったが、
わずか1年の期限付きだったために
調査不十分で泣き寝入りになったり
手続きの費用を払えずに放棄せざるを得ないケースが多過ぎた。
たとえば青森県から申請された2910件のうち
2812件が却下されている。
国はこうして広大な土地を手に入れたわけなのだ。

さて、湯西川の村長は申請期限ギリギリで明治33年6月8日、
申請を行ったが、38年3月になって案の定却下。
しかしその年の5月、村長と議会は
21,430町歩に及ぶ国有林の下戻しを求めて
ついに裁判を起こしたのだった。

この裁判は太平洋戦争にまたがって継続し
日本裁判史上最大最長の裁判になった。
50年の長きにわたって続いたこの裁判の間に
更迭になった農林大臣65人、村長7人、裁判長の更迭は5人であった。
そして昭和27年1月、やっと裁判に勝訴し、
国有地にされていた山林は再び村に戻ってきた。

この裁判の勝訴がなければ
湯西川の、温泉観光地としての発展もなかったといわれる(さ)



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タグ:湯西川温泉
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2010年01月30日

湯西川温泉のはじめ

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湯西川温泉は通過したことはあるが泊まったことがない。
通過したのは5月の連休の頃で
山の木々が芽吹きはじめ桜も咲いて
美しい春を迎えていた風景が印象に残っている。

湯西川は平家の落人部落として知られる。
この地に落人として身をひそめたのは平忠房(父は平重盛)の
遺児とそれを擁する家臣ということになっているが
その遺児の存在が確かなものかどうかは不明である。
一説では遺児は女児であり、その母は白拍子であったとされる。

とにかく、平家は日本中に落ちのびまくったようで
落人部落と称する里は数知れず、
なかには民俗学者が調べたところ
実は平家ではないのに平家を称していた里もあったそうだ。
しかしこれは温泉の話であって郷土史の話ではないので
とりあえず湯西川は平家の落人ということにしておきたい。

さて湯西川温泉だが
現在は日光市湯西川だけれど、明治の頃は「栗山村大字湯西川」といった。
村の創設は飛鳥時代らしく、浜松や金沢あたりから人がきて
住み着いたのが村のはじまりらしいが
残念なことに村には古文書というものがないために中古の記録が判然としない。
湯西川という名前は、もともと上西川と下西川のふたつの集落を合わせて
西川郷と呼ばれていたものを分離させるにあたって
お湯の湧く上西川を湯西川と言うようになったのだという。

湯西川温泉の源泉は30ほどもあるが泉質はだいたい単純アルカリ泉。
お湯の温度は源泉によって違う。
昔は川の両側に川原湯、薬研湯、薬師湯、藤倉湯と呼ばれる
4つの源泉が湧き出ており、それぞれ効能が違ったそうだ(さ)


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タグ:湯西川温泉
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