コピーライターの左ポケット

左のポケットからは
思いがけないものがでてきます
役に立たないけれど捨てられない
自分にだけたいせつなものです

「コピーライターの左ポケット」は
RADIO BERRY-76.4☆FM栃木の
日曜日22時からの番組「柴草玲のイヌラジ」の
小さなコーナーでした
コピーライターがストーリーを書き
柴草玲さんが音楽をつけながら朗読をしてくださり
5年の長きにわたって続けることができました
番組の最終回は2015年3月29日でした
お聴きくださった皆さま、このサイトを訪問してくださった皆さま
ありがとうございました

なお、原稿と音声のみをご覧になりたいかたは
裏ポケットへどうぞ ↓
http://02pk.seesaa.net/



2014年12月21日

細川美和子 2014年12月21日放送

1412hosokawa.jpg

ほらをふくということ     
               
        細川美和子

「なんでほら貝なんですか?」
と、わたしはその山伏の人に
ふと聞いてみた。
山奥で、意気揚々とふきならすほら貝。
山伏装束にほら貝、
それはもう、そういうものだと思って
神妙な顔でその音に耳を
すませていたけれど、、、
どうして山を神聖視している人の道具が、
海のものなんだんだろう?
でもその答えはすごく納得のいくものだった。
それはだね、
とその山伏の人はうれしそうにこたえた。
海の恵みも、山があるから、うまれるんだ。
川となって流れて出て、
山のいのちが、海を豊かにするんだ。
山はお母さんなんだ。
むかしから、山に入って出てくるっていうのは、
うまれかわるっていう意味があるんだよ。
山はお母さんのカラダ、
山は母胎として、ずっとずっとむかしから
畏怖され、たいせつにされてきたんだよ。
だから、ほら貝をふくのはきっと、
おかあさんに、ふるさとに、ありがとうっって
合図してるってことなんだな。
そんな大きな循環に昔の人は気づいて、
こんな道具までしたてて、大事にしてたんだな、
と思うとちょっと感動してしまった。
そして、ニンゲンってほんとうに
むかしからマザコンなんだなあ、、、
とわたしはしみじみ思った。


出演者情報:柴草玲 http://shibakusa.kokage.cc/
タグ:細川美和子
posted by ポケット社 at 23:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 番組原稿と音声 | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック