コピーライターの左ポケット

左のポケットからは
思いがけないものがでてきます
役に立たないけれど捨てられない
自分にだけたいせつなものです

「コピーライターの左ポケット」は
RADIO BERRY-76.4☆FM栃木の
日曜日22時からの番組「柴草玲のイヌラジ」の
小さなコーナーでした
コピーライターがストーリーを書き
柴草玲さんが音楽をつけながら朗読をしてくださり
5年の長きにわたって続けることができました
番組の最終回は2015年3月29日でした
お聴きくださった皆さま、このサイトを訪問してくださった皆さま
ありがとうございました

なお、原稿と音声のみをご覧になりたいかたは
裏ポケットへどうぞ ↓
http://02pk.seesaa.net/



2013年07月23日

大川さんは、ぼくにそう思わせた。

大川さんのももクロ離れの度合いを確かめるべく、
ちょっと前、大川さんの住む千歳烏山まで行ってきた。
駅近くにある居酒屋のテーブルを、大川さんとぼくと、
そして同じ千歳烏山に住む中山さんとで囲んだ。
結論から言うと、大川さんのももクロ離れは相当進行していた。
毎日チェックしていたホームページを見なくなっていた。
発売される度に買っていた
ライブブルーレイもすでに売却済だった。
ももクロってなんすか?
桃が入ったクロワッサンすか?
それうまいんすか?
え、サンマルクカフェで売ってんすか?
まじっすか。
と言い出しかねない雰囲気を背後に漂わせながら、
料理に箸を伸ばす大川さんと向き合っていると、
自我が芽生えて周りから距離を置くようになった少年を
相手にしたときのような寂しさを感じてしまった。
大川さんは、大人になったのだと思った。

ぼくにも似たような経験がある。
小学生の頃のぼくは月刊コロコロコミックの熱烈な読者で、
発売日の15日を毎月楽しみにしていた。
コロコロコミックといえば、ドラえもん。
当時は他に「つるぴかハゲ丸くん」やら、
「おぼっちゃまくん」やら、「かっとばせ!キヨハラくん」やら、
「ダッシュ四駆郎」やらが連載されていたが、
その全部がおもしろくて、その全部に影響を受けていた。
でも、中学に上がり、2年生にもなると、コロコロコミックは、
もはやぼくを満足させてくれる雑誌ではなくなっていた。
生意気にも、絵のタッチや内容を子供っぽいと感じるようになっていて、
その気持ちが膨らんでいくのを止めることができずに、
ぼくは中2の夏頃、コロコロコミックを静かに置いた。
代わりに月刊ジャンプと月刊マガジンを手に取った。
そこに掲載されていた「わたるがぴゅん!」や「かっとび一斗」は、
絵のタッチも内容もしっくりきた。
そしてなによりそれら二つの月刊マンガ誌には、
読者層を意識したほどよいエロさが
たまらないエロマンガが連載されていた。
イクラを食べると透明人間になる透くんが主人公の「oh!透明人間」であったり、
純粋すぎるルナ先生が青年たちに行き過ぎた奉仕をする姿が美しい
「いけないルナ先生」であったりは、中学生の妄想に十二分に応えてくれた。
当時のぼくはルナ先生のおっぱいを
ノートに何度も描き写し練習し、
いつでもおっぱいに帰れるようにしたものだった。

そんなことはどうでもいいのだが、ともかく、
あの晩の大川さんはコロコロコミックを卒業したときのぼくと、
とてもよく似ていた。
自我の芽生えた大川さんは、
ぼくがあれから一度もコロコロコミックを読んでいないように、
二度とももクロには戻らないような気がする。
よって、来る8月4日の夏のライブが、
大川さんとぼくとの卒業ライブになりそうだ。
ライブには学生服で行ったほうがいいかもしれない。
襟に白いプラスティックのカラーをつけた学生服を着て、
周りの雰囲気とは無関係に卒業の雰囲気を
ふりまいてしまおうおかしら。黒い筒を持って、
ライブ会場である日産スタジアムの入り口で、
同じく学生服を着た大川さんと並んで記念写真を撮ろうかしら。
それはいいかもしれない。
次のライブで、きっと大川さんとぼくはフツーのおじさんに戻る。
まだそうと決まったわけではないけど、
あの日の大川さんは、ぼくにそう思わせた。(う)
posted by ポケット社 at 16:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ポケット社通信 | 編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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