左のポケットからは
思いがけないものがでてきます
役に立たないけれど捨てられない
自分にだけたいせつなものです
「コピーライターの左ポケット」は
RADIO BERRY-76.4☆FM栃木の
日曜日22時からの番組「柴草玲のイヌラジ」の
小さなコーナーでした
コピーライターがストーリーを書き
柴草玲さんが音楽をつけながら朗読をしてくださり
5年の長きにわたって続けることができました
番組の最終回は2015年3月29日でした
お聴きくださった皆さま、このサイトを訪問してくださった皆さま
ありがとうございました
なお、原稿と音声のみをご覧になりたいかたは
裏ポケットへどうぞ ↓
http://02pk.seesaa.net/
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コピーライターの左ポケット
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2011年02月23日
那須温泉郷を整理する
温泉郷というからにはいくつもの温泉がある。
「温泉郷」という名前を使ったのは温泉好きの田山花袋先生だが
まあそれはともかく、いまでは複数の温泉をくくって「温泉郷」というから
いったいいくつ温泉があるのかわかりにくい。
そこで那須温泉郷をざっと整理したいと思う。
だいたいが掘れば温泉が出る土地なので、
資本を投下して掘って宿を建てて○○温泉と名付ければ通用してしまいそうだが
こちらでは、那須町の公式HPに掲載の歴史ある「那須七湯」を整理しておく。
その1:那須湯本温泉(鹿の湯)
まず、最初に発見されたのがこの温泉で
発見者は狩野三郎という狩人だとあちこちに書いてあるが
狩野三郎は地方役人で鹿狩りをしていて温泉を見つけたらしい。
630年頃のことと思われる。
硫黄泉 硫酸塩 塩化物泉 78度
その2:大丸温泉
茶臼岳の山麓にある温泉。
元禄のころの発見と伝えられるが詳細は不明。
標高1300mで、那須温泉のなかでは二番めに高く、
奥まったところにある。
一軒宿の大丸温泉旅館のすぐ脇を流れる川の水が温泉で
その川を三段にせき止めた野天風呂がある。
アルカリ性単純泉 74.2度
ぞの3:弁天温泉
那須湯本温泉と大丸温泉の間にある温泉で、標高1200m。
自然湧出の源泉が12本もある。
250年ほど前に(徳川吉宗の息子の代くらいか)
小林佐吉という人が那須にやってきて
弁財天のお告げで温泉と弁財天像を発見したといういわれがあり
温泉の湧く岩窟に弁財天を祀っている。一軒宿の弁天温泉旅館がある。
鉄炭酸泉 60度
その4:北温泉
天狗が日光から出羽へ行く途中に発見した温泉だという。
それは1200年前のことだそうだ。
一軒宿の北温泉旅館は江戸時代の末期からつづいており
江戸末期というと曖昧だが、要は安政のころ、井伊直弼が暗殺されたのが
「安政の大獄」あたりから存続していると思ってもらえばいい。
建物も江戸、明治、大正、昭和と4時代の建築があり
鄙びた囲炉裏の宿で、温泉のプロ向き。
単純泉 弱食塩泉 鉄泉 55.9度
その5:八幡温泉
那須高原の高台(標高1050m)にあり、関東平野が一望できるほか
八幡崎のツツジが素晴らしいという。
現在は湯量が不足して近くの大丸温泉から
源泉を分けてもらっているという
噂も聞かれる。
単純泉 55度
その6:高雄温泉
かなり古い温泉らしいが、記録に登場するのは天保年間で
山岳信仰の登山者が利用していたという。
当時は「行者の湯」と呼ばれていた。
もと一軒宿が焼失して以来、無料の野天風呂だけが残っていたが
2004年に某格安ホテルチェーンが山荘をオープンさせた。
毎分1000リットルの硫黄泉が自噴する。
硫黄泉 40.1度
その7:三斗小屋温泉
標高1450mのランプの宿。
2時間かけて徒歩で行くしかアクセスの方法がない。
1143年に奥州信夫村の人によって発見されたと伝えられる。
2軒の宿がある。
アルカリ性単純泉 40度〜58度
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